Up 6.2.3 推論システム  


 U=( S, D) は,つぎのようになる。
  1. Sは, S#=( G#,σ#, R) の G#に対し,終端記号に

    txt

    を追加し,プロダクションに

    TXTTXT1
    TXT → txt
    を追加したもの。

  2. Dでは,

    1. テクスト変形補助記号は無し。

    2. テクスト変形規則は,“命題論理の公理”:

        (S1) ε → sen ⊃ (sen1⊃sen)
        (S2) ε → (sen⊃(sen1⊃sen11)) ⊃ ((sen⊃sen1)⊃(sen⊃sen11))
        (S3) ε → (¬sen1⊃¬sen)⊃ (sen⊃sen1)

      と,“分離規則(Modus Ponens)”:

        (MP)“sen と sen⊃sen1 から sen1 が導かれる"(註)

      と,そしてDが定める文変形規則から導かれるもの。




(註) “senとsen→sen1からsen1が導かれる"は,簡約化した言い方であり,これをきちんと述べるならば,以下のようになる:

(1) ^sen^txt^sen⊃sen1^txt1/  → ^sen^txt^sen⊃sen1^txt1^sen1/
(2) ^sen^txt^sen⊃sen1/  → ^sen^txt^sen⊃sen1^sen1/
(3) ^sen^sen⊃sen1^txt/  → ^sen^sen⊃sen1^txt^sen1/
(4) ^sen^sen⊃sen1/  → ^sen^sen⊃sen1^sen1/
(5)  /sen^txt^sen⊃sen1^txt1/  → /sen^txt^sen⊃sen1^txt1^sen1/
(6)  /sen^txt^sen⊃sen1/  → /sen^txt^sen⊃sen1^sen1/
(7)  /sen^sen⊃sen1^txt1/  → /sen^sen⊃sen1^txt1^sen1/
(8)  /sen^sen⊃sen1/  → /sen^sen⊃sen1^sen1/

ここで,/ は,テクストの端を表わすメタ記号。