Up 7.1.1 土台となる文生成システム  


 自然数論Tは,以下のように定義される文生成システムG=(NV,TV,P,SEN) を土台とする。
  1. NVは,§6.4で導入した“拡張された述語論理”──以下,単に“述語論理”と呼ぶ──のNVに

      NUM : 数項生成に関する
      NVR : 数変項記号生成に関する

    を追加したもの。

  2. TVは,述語論理のTVに

      ′: 1変数関数記号
      1 : 原初数定項記号
      n: 原初数変項記号

    を追加したもの。

  3. Pは,述語論理のPに

      TRMNUM
      TVRNVR
      NUMNUM′
      NUMNVR
      NUM
      NVRNVR1
      NVR

    を追加したもの(註)




(註) この定義によって,式,項,変項,数項,数変項,がつぎのように定義されたことになる。
     式は,数項の等式である。
     項は,数項である。
     変項は,数変項である;
     数項は,
      (1) 数変項は数項である;
      (2) 原初数定項記号1は数項である;
      (3) 数項に ′を付け加えたものは,数項である;
      (4) 上の(1)-(3)の適用で生成されるもののみが,数項である.
     数変項は,
      (1) 原初数変項記号nは数変項である。
      (2) 数変項に 1 を付け加えたものは,数変項である;
      (3) 上の(1),(2)の適用で生成されるもののみが,数変項である.

 特に,
,1′,1″, ・・・・
,n′,n″, ・・・・
1,1,1, ・・・・
11,11,11, ・・・・
   ・・・・

が数項の全体,かつ項全体をなす。