Up オンサイト型の独自避難生活場所の条件 作成: 2024-02-11
更新: 2024-02-15


    独自避難生活場所は,<被災>を<生業のストップ>にしないために,用意するものである。
    そして,生業が<この地に居てこそ>の場合,独自避難生活場所はオンサイト型になる。


    被災すると,「被災者」をお仕着せられる。
    被災を何とも思っていないように振る舞う者は,周りから浮き上がる。
    特に,被災に備えて確保していた食糧・物品を自分のために使う行為は,周りから浮き上がる。
    <生業をストップさせない>は,このような行為になる。

    そこで,「被災者」たちの目障りにならないよう,独自避難生活場所に速やかに移動する。
    そしてそこで,世の中の様子見をしつつ,淡々と生業を続ける,というわけである


    独自避難生活場所は,ここもまた「被災」しているようだと話にならない。
    そこは,被災で壊れないようにつくられる。

    ひとの目障りにならないために独自避難生活場所に移動しているということは,「隔世的」が生活の核心だということである。
    「隔世的」を貫くことは,一つの能力である。
    それは,同調圧力──<共同>を正義とするイデオロギーの圧──を受け流しつつ退けることだからである。
     註: 本テクストは「隔世」の語を,「世離れ」の意で用いる (「時代を隔てて」の意ではなく)。

    そして,独自避難生活は,半年から1年は自活できねばらならない。
    周囲は──どんなに短くとも──半年から1年は「被災地」のままだからである。

    というわけで,「壊れない」「隔世的」「自活」が,オンサイト型独自避難生活場所のおおよその条件になる。
    独自避難生活場所は,この条件を充足するものとして設計される。