Up レポート 2021-01-16 作成: 2021-01-16
更新: 2021-01-17


    昨晩,わたしの家の庭にヒグマが入って来た模様である。
    門から入ってきて,庭をぐるっと回って,門から出て行った足跡が,残されていた。

    足跡がはっきり残ることになったのは,つぎの好条件がうまく重なったからである:
    • 積雪が,ここ数日の晴れ間によって圧縮され,5〜10cm ほどになっていた。
    • 昨晩は温暖であり,積雪がべとつく状態になった。

(画像クリックで,拡大表示へ)
門から入る足跡と出て行く足跡


歩行の足跡は,ほぼ一直線上に並ぶ──内股歩行であることを示す


歩行での足の運び方

足の大きさ (定規の長さ 45cm)


    つぎの知見に拠るならば,この度のヒグマは「若いヒグマ」ということになる。
    確かに,「ふつうなら冬眠しているはずのこの時期に人の居る所に入ってくるヒグマは,若造くらいだ」ということになるのかも。

      門崎允昭 (1996)
     ‥‥
    手足部の横幅が9cm以下は、1歳未満の新生子であり、1歳以上は手足部の横幅が9.5cm以上ある。
    手足部の大きさ から年齢を特定できるのは1歳未満か1歳以上かが分かるにすぎない。
    体の大きさ(頭胴長)と手足の大きさは必ずしも一致しない。
    また最大横幅が15cm以 上は雄である。
    また北海道産ヒグマの1歳以上の雄の手足部の横幅は、9.5〜18cm、雌は9.5〜14.5cmで、性的二形(性別差)があり、最大横幅 が15cm以上は雄と断定して間違いない。
    これは手足跡の場合も同じである。
     ‥‥


    ちなみに,ヒグマが庭に入ってきたかと疑われる出来事は,これまでにもある:
    • ヒグマのもののような糞が残されていた。
       註: ヒグマの糞は,あまり消化されない状態で排出される。
      これと形状が似るタヌキの糞は,臭いが強い。
    • 庭に植えていたマムシグサの実が,実の枝のところでかみ切られて無くなっていた。
      エゾシカも疑われるが,エゾシカは人家に入ってくるかな?
      また,エゾシカはマムシグサの実を好まないとか。