Up 謬論「キタキツネの聴力──雪にダイブ 作成: 2023-04-19
更新: 2023-04-19


    キタキツネが,雪中の野ネズミに狙いを定める。
    ジャンプして頭から雪中にダイブ。
    野ネズミをゲット。

    キタキツネは,雪中の野ネズミの存在──そのピンポイントの位置──がどうしてわかったか?
    動物研究者は「鋭い聴覚」によると想う。
    この想像は,メディアを通すと<事実>になる。
    ひとはこの<事実>を受け取り,信じる。


    キタキツネは,雪中深さ20cm の食パンの小片の存在──そのピンポイントの位置──がわかる。
    実際,ピンポイントでそれをゲットする。
    1日経った後でも,結果は同じ。
    ほかの食べ物で試しても,結果は同じ。
      嗅覚実験 (3),(4)
        (この報告では深さ15cm だが,20cm以上でも同結果を得ている)

    食パンの小片は,音を発しない。
    よって,キタキツネは「鋭い聴覚」でこれの存在がわかったのではない。
    ではどうしてわかった?
    消去法で,「鋭い嗅覚」でわかったということになる。


    実際,雪中の野ネズミは,気配を消しており,音を立てない。
    しかし,臭いは消せない。
    キタキツネはこの臭いを鋭い嗅覚でとらえる。

    キタキツネは,食パンの小片に対しては,「雪中にダイブ」はしない。
    野ネズミに対しては,「雪中にダイブ」をする。
    なぜか?
    一瞬で捕らえないと逃げられることを知っているからである。