Up ウイルスにとって,水はどんなふうか? 作成: 2022-02-25
更新: 2022-02-27


    自分の横に,<自分の身長>立方の水がある様を想像しよう。

    想像したところで,つぎにウイルスの<自分の身長>立方の水はどうなふうなのかを,想像してみる。
    想像できないので,考えてみることにする。


    ウイルスの大きさ (直径) は,平均して 100nm 前後。
    ここで n(ナノ) は:
        m(ミリ) = 10-3
        μ = 10-6
        n = 10-9

    ということで,ウイルスの大きさを 100nm = 10-7m とする。
    ウイルスの<自分の身長>立方は,10-7 m立方。

    10-7m立方の水は,水分子がどんなふうに収まっている状態か?
    これを計算してみる。


    (1) 水分子の数
    H2O の分子量は,(1×2)+16 =18。
    1は,水素原子の重さに対する水素原子の重さの比。
    16 は,水素原子の重さに対する酸素原子の重さの比。
    よって18は,水素原子の重さに対する水分子の重さの比になる。

    そこで,つぎの3つの数は一致する:
        水素1gの,水素原子の数
        酸素16gの,酸素原子の数
        水18gの,水分子の数
    学校で物理学の授業を択った者は,この数を「アボガドロ数」として勉強していることになる。
    これはつぎの数になる:
        6.022 × 1023

    m立方の水の重さは,cm立方の水の重さが1gだから,
      100 × 100 × 100 = 106
    m立方の体積は1m3
    よって,1m3 の水の水分子の数は,
      (6.022 × 1023) × ( 106 / 18 ) = 3.35 × 1028

    10-7m立方 の体積は,
      (10-7)3 = 10-213
    1m3 に水分子が 3.35 × 1028 個だから,10-213 に水分子数は
      (3.35 × 1028) × 10-21 = 3.35 × 107

    こうしてつぎのようになる:
     (*) <ウイルスの身長>立方の水には,水分子が 3.35 × 107


    (2) 水分子の分布
    3.35 × 107 個は,これを立方に整列させると:
      縦横高さそれぞれ 322個


    (3) 水分子の様相
    水分子は,水素原子と酸素原子がつぎのように結合している:

    原子は,雲のイメージで,大きさを考えている。
    この大きさだが,Wikipedia "Atom" に,"Diameter range : 62 pm (He) to 520 pm (Cs)" の記述が見える。
    そこで上の図のH, O に直径100pm (= 0.1nm) 前後で雲を描くと:

    もちろんウイルスの<目>にこの雲が見えるわけではない。
    雲は,(見えない)力の位相を表現したものである。──場の表現である。
    そして原子核,電子が格段に小さいとくる。
    原子核の大きさは原子の雲の大きさの1万分の1くらいを見積もることになる。
    電子の大きさとなると,これはもう考えようがないと思うべきである。


    まとめ
    ウイルスにとって水は,つぎのようなぐあい:
      <自分の身長>立方あたり,322 x 322 x 322 個の水分子。
      この密度の水分子が電気的な力で緩く引き合いつつ浮遊している状態が,水。
    ウイルスの水中の移動は,この密度の水分子群を分けるふうに移動──というものになる。

    要点:ウイルスにとって,水は「液体」の相ではない。