Up | 3.5 "育てる/育つ" |
ここで"食物"という比喩を用いるのは,《指導は契機以上のものではない》ということをはっきりさせるためである。またこの比喩は,指導が"添加する(欠落に対してこれを補綴する)"ではないことをはっきりさせる。実際,"食物Xを食することで行為Yができるカラダになる"と言うとき,X=Yではない。(食べた肉が自分の肉として現われるわけではない。) 教師にできることは,学習主体に食物Xを食べさせることのみである。学習主体がXを食べることによって行為Yをするカラダになるプロセス("化学反応")に対しては,教師は関与するものではない。これが"育てる/育つ"ということである。 (註) 但し,"食物"については,"成長をもたらす"の意義の以前に,"エネルギーをもたらす"の意義があることを忘れてはならない。 |