6.4 生成の核
ノウハウには,生成の核がある。この核の外延がノウハウである。
「生成の核」を「公理」のようにイメージしてはならない。また「生成」を「演繹」のようにイメージしてはならない。「簡単な場合に戻って/基本に戻って考える」と言うときの「簡単/基本」がここでいう「生成の核」である。「生成」も,「類推」を主力とするようなものである。
「生成の核」は,原初的なイメージとか,生活上の卑近なアイデアなどである。「公理」のような無機的なものではあり得ない。実際,人間的でなければ「生成の核」になどなり得ない。
これをゆっくりとに確実に理解することが,「形」学習の秘訣である。あせって回り道をし出すと,先には敗北しか待っていない。