関数f: D → (D ⊂ ) に対し,これがある関数F: D → とつぎのように関係していると見る:
各x∈D に対し,f(x) はFのxにおける変化率。
(すなわち,fはFの導関数。)
ここで,区間 [a, b] ⊂ D を考える。
区間 [a, b] の区分
a = x1 < x0 < ‥‥ < xn−1 < xn = b
Δxk = xk+1 − xk (k= 1, ‥‥, n−1)
を限りなく細かくしていったときの
は,区間 [a, b] でのFの増し分になる。
そこで,F(a) =Cとおくとき,つぎのようになる:
F(b) = C + |
lim n→∞ | |
n ∑ k=1 |
f(xk) ·Δxk |
さらに,区間 [a, b] のbを変数xとして考えれば,つぎのようになる:
F(x) = C + |
lim n→∞ | |
n ∑ k=1 |
f(xk) ·Δxk |
(a = x1 < x0 < ‥‥ < xn−1 < xn = x)
以上の内容は,つぎのように捉え直すことができる:
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fを導関数とする関数が存在する。
実際,それは,任意の定数Cとa∈Dに対し定義されるつぎの関数である:
x├─→ C + |
lim n→∞ | |
n ∑ k=1 |
f(xk) ·Δxk (x ∈ D) |
(ここで,a = x1 < x0 < ‥‥ < xn−1 < xn = x)
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fを導関数とする関数の存在することがわかったところで,このような関数を「fの原始関数」と呼ぶ。
「fの原始関数」は,ただ一つの関数ではない。Cに依存して,無限にある。
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