6.1.3 計算の可能性



 “量の系”の定義は,つぎの相等関係を含意している:

×ξ+x×η=x×(ξ+η)
×ξ+y×ξ=(x+y)×ξ
(x×ξ)×η=x×(ξ×η)

われわれが《数計算によって所期の量を求める》とき,この相等関係が根拠になっている。

 実際,量の系((Q,+),(N,+,×),×)の上の計算は,つぎのようになる。即ち,Qの一つの要素uが“単位”として固定されており,計算とはつぎの二つの組み合わせになるもの:
  1. x,y∈Qに対し,x+y=u×ξとなるξ∈N (“x+yの値”)を求める.
  2. x∈Qとξ∈Nに対し,x×ξ=u×ηとなるη∈N (“x×ξの値")を求める.
そして数の系(N,+,×)は,先の相等関係により,計算の手段になる。