Up はじめに 作成: 2012-04-08
更新: 2012-04-08


    「小数」は,小学数学 (「算数」) の内容である。
    一方,「小数」は数学の内容である。 この数学の理解は,小学生の能力をはるかに超える。 小学数学の「小数」は,教育的方便の立場で,巧妙に「数学」を薄めているわけである。

    しかし,「薄める」は「曖昧にする」である。
    明証にこだわるタイプの者は,「曖昧」を呑み込めなくて,<わからない・できない>者になってしまう。 逆に,教育的方便にじょうずに騙された者が,<わかる・できる>者になる。
    また「曖昧」は,教員の教材研究を誤った方向に進ませるもとになる。

    よって,<わかる・できる>を間違って判断したり,教材研究で過ちをするわけにはいかない立場にいることを自覚する者は,「小数」の数学を押さえておかねばならないことになる。

    そこで,本テクストを以て,「小数」の数学の押さえを行う。