Up 林鶴一 (1855-1917) 作成: 2017-08-21
更新: 2017-08-21


  • 《数は,「数の構成」の数》

    寺尾の「数」は,藤沢の「数」──《数は,「数の構成」の数》──である。
     『算術教科書 上巻』, 1899.
    p.110.
    分数とは整数を整数にて割りたるものなり。
    或は分数は其分母だけ倍すれば分子だけになる数なり。


  • 「数は量にあらず」

     『数ノ概念』, 1899.

    ‥‥‥
    数の概念の発生は量の概念に起因するものなること明白なり。
    量とは具象的物体に附せられたる属性なり。 数は然らず。
    量は数に依りて精密に表現せらる。 然れども量は数にあらず。 数は量にあらず
    例えば直線は量を有し,名づけて長さと云う。 然れども直線は数を有せず。 但其長さは数に依りて精密に表現せらる。



  • 参考文献
    • 林鶴一
      • 『算術教科書』, 金港堂.
          国立国会図書館デジタルコレクション
          上巻, 1899 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/826833
          下巻, 1900 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/826834
      • 『幾何学教科書 : 中等教育. 立体之部』, 開成館, 1913.
          国立国会図書館デジタルコレクション
           http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/986007
      • 『幾何学教科書 : 中等教育. 平面之部』, 東京開成館, 1922.
          国立国会図書館デジタルコレクション
           http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/986009
      • 『数ノ概念』, 大倉書店, 1911. (柴山本弥との共著)
          国立国会図書館デジタルコレクション
           http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/826503

  • 参考ウェブサイト