Up 問題解決と論理 作成: 1996-10-09
更新: 2007-08-09


    形を扱うときは,同時に,ある理論 (論理系) を扱っている。
    ひとは,長い歴史の中で,「形」を理論へと体系化してきた。

    形は「つくり方/つくられ方」を述べるものになっている。 (「形」: 構成・構造) したがって,「つくり方/つくられ方」の体系化が理論であるという言い方もできる。 実際,理論は「つくり方/つくられ方をきちんと定めるもの」である。


    理論は,世界を論理的にするために人がつくる。
    理論の意義は,真偽/正誤/優劣/善悪を言えるようにすること,ものごと (リアル) に白黒をつけるための土俵を与えること。
    理論は,世界がそれ自体論理的でないために必要とされ,つくられる。 本来白黒のない世界の中で人がものごとの白黒をつけられるよう,つくられる。

    人は白黒をつけるために一つのルールのもとで互いに競う/競わせるということをするが,これが理論の機能。
    人は,色々な場面で,そして色々な理由から,リアルに対して理論を立てることを行なっている。

      消費されるためには,物は記号にならなくてはならない」(ボードリヤール)
      このときの「記号」のことばを使えば,「形」の意義は,モノの記号化,あるいはその記号そのもの。
      消費されるためには,物は記号にならなくてはならない」──このための記号化行為の指導を,教科は担っている。


    「論理的」とは,広い意味で「計算可能」ということである。
    実際,理論 (論理系) の導入による「決定」は,つぎのようになる:




    例えば,生活上の問題を数学を用いて解決するという場合,つぎのことが起こっている: