Up 数学の革命──数学を唯物論に基づかせる 作成: 2011-09-12
更新: 2011-09-12


    「数は量の抽象」は,既存の数学を倒し数学を新しく建てようとする考えの中から出てきた。
    既存の秩序を倒し,新しい秩序を建てようとするのが,「革命」である。 「数は量の抽象」のスタンスは,「革命」である。

     註 : 「数は量の抽象」は,つぎの考えから出てきたものではない
      「既存の秩序に対する<解釈>を改革する (新しくする)」

    既存の数学を倒し数学を新しく建てようとする考えの元は,社会主義革命のイデオロギーである。 このイデオロギーの立場では,既存の数学は「観念論」であり,ゆえに打倒せねばならない,というふうになる。
    この発想法は今日では考えにくいが,その時代は「観念論」は悪者になった。 「観念論はブルジョアジーがプロレタリアートを支配・搾取する装置の一つであり,自らを解放しようとするプロレタリアートは唯物論で武装して観念論を倒していかねばならない」の絵が描かれたのである。

     註 : 強調するが,この発想法を「幼稚」のやることのように思ってはならない。 人が自らを「歴史を変える主人公」になすときは,いつも幼稚になる。