Up 「1と見る/1あたり量」が内包する数学 作成: 2012-02-25
更新: 2012-02-25


    学校数学に,「1と見る」という表現がある。
    重さ2/5gを1と見る」のように言う。

    この「1と見る」と同じ意味のことばに,「1あたり量」がある。
    2/5gを1と見る」は,「2/5gを1あたり量とする」に言い換えられる。

    「1と見る/1あたり量」の「1」は,<量としての数>の1である。
    「量」の数学 (『学校数学の「かけ算・わり算」のとらえには,数学が必要』)
    すなわち,「2/5gを1と見る」「2/5gを1あたり量とする」は,つぎの意味になる:
      (N, +, ×) を,分数(系) とする。
      重さ(系) ( (Q重さ, ), ×, (N, +, ×) ) と<量としての数> ( (N, +), ×, (N, +, ×) ) の間の同型で,2/5gに1が対応するものを立てる。
      ──これは,つぎの対応になる:
    ( g× 2/5 ) × n  (n∈ N)