Up 「小数倍」の図式 作成: 2012-02-13
更新: 2012-02-14


    ここでは,小数倍の定義になる図式 (可換図式 commutatve diagram) を確認する。

    2量における
の 123.45 倍が
    の意味は,つぎのようになる:
((a ×10) ×10) × 1 (a ×10) × 2 a × 3
   (a ×10-1) × 4 ((a ×10-1) ×10-1) × 5 = b
    そしてこれは,つぎの図式に簡約される:

    また,この図式は,同時につぎの関係を示している:
     ( 「分数倍」の図式 )


    以上のことは,つぎのように一般化される:

      2量と十進数N,nにおいて,
    の (N, n) 倍が
      を,つぎの倍の可換図式で定義する:


      この図式は,同時につぎの関係を示している:

    (N, n) を,Nの右端からn番目の数 (ただし,nが文字列Nの長さsより大きいときは,文字列Nの左端に nーs 個の0を補う) の左に小数点をつけて表しているのが,「小数」である:
      例: 12.345 = (12345, 3)
    .00012 = (12, 5)
    ここでは,(N, n) を「小数」の別表記として用いる。
    (以下に見ていくことになるが,「小数のかけ算・わり算」の推論を行うとき,この表記が都合よい。)