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要 約
今日の“数学離れ”現象は,一般教育としての数学教育の失効現象に他なりません。そしてそれは,数学学習を数学の応用性で動機づけたり形式陶冶的な言説を用いて合理化することの失効現象です。
一般数学としての数学教育は,《数学の学習が人の自然な欲求の赴くところとして実現される》ことでしか成立しません。また,数学の学習は本来遊びとして実現するものです。
これまで,遊びの実現は数学のヒューマンインタフェースの貧しさによって困難でした。
逆に,一般数学としての数学教育の活路は,数学のヒューマンインタフェースの獲得にあります。
今日,“数学のヒューマン・インタフェースの獲得”は,“教授/学習メディアの革新”の形で実践されることになります。そして,教授/学習メディアのこの革新は,教授/学習メディアの娯楽メディア化でなければなりません。