Up 形式主義 作成: 2011-09-15
更新: 2011-09-15


    数学の方法を考えるときは,「何をしたくてそうなったのか?」というふうに考える。

    数学の方法は,一つに,あれやこれやの議論・グチョングチョンの議論・空中戦の議論にならない方法を考えた結果である。
    すなわちこの場合,つぎを方法にした:
      厳格な推論体系 (究極は形式言語) をつくり,
    自分の守備領域をここに限定し,
    他人がこの系を好きに使うことについてはとやかく言わない

    特に,数学の出自は<卑近>であるが,数学の構築はこの<卑近>を知らないふうに行う。 <卑近>に言及すると,要らぬ誤解/誤読を内に呼び込むことになるからである。

    こうして,数学は,自らをシンタクス (規則運用) のみにしていく。
    意味づけ・解釈を,外部者の任意というものにする。

    強調:
    数学は,意味づけ・解釈を自分の外のことにする。 ──「わたしはこういうつもりでつくっているので,この意味で読むこと!」の主張は,数学の中からは起こらない。