Up 教育工学の射程/分限 作成: 2007-10-11
更新: 2007-10-11


    教育工学の方法論──教育を関数として構成する──ではつぎの2つが根本的な問題点になる:

    • 現実の教育をこの方法により構造化しようとする作業は,途方もないものになる。
    • 現実の教育を関数として構成したとしても,その関数は複雑過ぎて,「何をすればよい結果が得られるか」を求められない。

    そこで,「教育工学の射程/分限」が主題になる:

      射程にはいる「現実の教育」は,どのようなものか?


    実際,射程にはいる「現実の教育」は,単純な構造のものに限られる。
    算数教育なら,「筆算の指導」は射程に入るかもしれないが,「考えさせる」を行う指導は無理である。

      「考えさせる」指導は,指導内容についての教師の理解の程度に決定的に依存する。 この<指導内容をどのようなふうにとらえているかに依存>は,教育工学の比較的単純な関数構築では,関数化することができない。


    なお,「射程/分限」問題のクリアの後にも,信用性の問題が控えている。 構築した関数を果たして人に信用させてよいのか,という問題である。 使う側では,他人が教育工学的方法でつくった関数と自分の経験的勘のどちらを信用するか,という問題になる。