Up 師事──道場稽古 作成: 2014-11-24
更新: 2014-12-18


    数学教育学に入るには,教員養成系大学・学部の学生になり,そして大学院に上がって数学教育学を専攻する,というのが普通のルートになる。
    このときの「修行」 の形は,「師事──道場稽古」である。

    「師事──道場稽古」の場合,師範を超えることが課題になる。
    そこで,「守・捨・離」ということが言われる。

    「師事──道場稽古」の得は,「無駄をしないで済む」である。
    「無駄をしないで済む」には,つぎの二つの意味がある:
      1. ワン・パッケージ
      2. 回り道をしないで済む

    「ワン・パッケージ」とは,「メソッド」「手本(強い者)」「切磋琢磨」が揃っているということである。
    そして,「メソッドに従う」が,「回り道をしないで済む」になる。

    ただし,この得は失に裏返る。
    カラダづくりには「無駄」が必要だからである。
    無駄のないカラダづくりは,弱いカラダづくりになる。

    また,「メソッド」は,「格好から入る」を修行の形にしてしまう。
    格好から入った者は,格好をつける者になる。
    「格好をつける」の意味は,「格好ばかりで内容がない」である。
    「格好をつける」は,身についてしまう。
    身についてしまったものは自分ではわからないので,終生これをやってしまうことになる。
    よくよく警戒が必要である。