Up 「修行道」の達観 作成: 2014-11-25
更新: 2014-12-16


    「数学教育学専門」は,数学教育学を専門としている者の生計である。
    しかし「数学教育学専門」の意味は,もちろん「数学教育学を専門としている者の生計」ではない。

    「数学教育学専門」は,経済的活動であり,社会的活動である。
    しかし「数学教育学専門」の多様性を見るとき,社会的機能性や社会貢献性を意味にするものともならない。

    こうして,「数学教育学専門」の意味は,<俗>や<社会>を脱けた相で考えるのみとなる。

    「<俗>や<社会>を脱けた相」は,何になるか?
    「数学教育学専門」を自分の行(ぎょう) にしている者にとっての「行」である。

    即ち,「修行道」が「数学教育学専門」の意味になる。
    そしてこれは,「数学教育学専門」が,武道・空手道等々と相並ぶものだということである。


    このとき,「人の役に立つ」はどういう問題になるか?

    未熟を自覚すれば,修行に向かう。
    「人の役に立つ」も,修行に基づいてのことである。

    修行の上に行うことは,「人の役に立つ」かどうかは関知しないことである。
    自分は,自分のいまのカラダでできることしかできない。
    それが「人の役に立つ」であれば,結構この上ない。
    「人の役に立つ」でなければ,致し方ない。

    是非はない。
    「人の役に立つ」は,「人の役に立つ」で考えるものではない。
    こうして,己の修行と「人の役に立つ」は,一つになる。