Up 「改革プロジェクト」 : 要旨 作成: 2015-02-19
更新: 2015-02-27


    数学教育学の側からの数学教育改善の実践は,「改革プロジェクト」を形にする。
    「数学教育学をするカラダづくり」には,「改革プロジェクト」を扱い得るカラダづくりが含まれる。

    プロジェクトは,自覚的に行えることが肝要である。
    プロジェクトの技術を自分のうちで発達させることと並行して,「プロジェクト」とは何かを科学することが必要になる。

    このアタリマエのことを強調しなければならないのは,ひとは「何」を思考停止して事を行おうとするものだからである。
    歩きながら考える」と言う。 しかし,「考える」は結局起こらない。 「考える」は,つねに先延ばしされる。
    改革をするのは,若者,ヨソ者,バカ者」とも言う。 ものを知っていたら,否定的要素ばかりが挙がることになって,改革はやれないということである。

    プロジェクトは,失敗で終わる。
    否定的要素を無視したことの報いを受けるという格好で,失敗する。

    一方,数学教育の改革プロジェクトは,起こっては消えを繰り返す。
    この意味を理解しなければならない。

    学校数学は,自己保存する系である。
    自己保存の機序は「律動」と「新陳代謝」である。
    起こっては消えを繰り返すプロジェクトは,系の「律動」と「新陳代謝」の一要素である。
    系の意義において,プロジェクトは失敗・成功と無縁である。