Up 方程式と関数  


    方程式は,関数を呼ぶ。
    すなわち,値の代入を片っ端にやることは,関数を現すことになる。

    逆に,式で記述されるタイプの関数は,方程式を呼ぶ。
    すなわち,ある出力を導く入力を求めることは,方程式を現すことになる。

    方程式の<代入値と式の値の領域>がユークリッド空間に埋め込めるものであるときには,この方程式に対応する関数グラフは,視覚化が可能になる。
    通常扱う方程式は代入値と式の値が数であるが,それはこの条件にあてはまる。 ──1変数なら関数グラフは xy-座標平面に,2変数なら xyz-座標空間に,それぞれ視覚化できる。

    一般に方程式は,<状態>のうちの一点をとらえた感じになっている。 そして,このときの<状態>が,関数にあたる。 方程式に<意味>を与える役回りを関数がしているわけであり,方程式と関数を対応させることは道理にあっている。
    そして,関数グラフが視覚化できるとなれば,これは<状態>が視覚化されるということであるから,方程式がさらにとらえやすくなる。


    例 : 実数を領域とする1元方程式
    x² + 3x ー 2 = 0
    を解くことは,2元連立方程式
    y = x² + 3x ー 2
    y = 0
    をxについて解くことと同じ。

    そしてこれは,関数
    y = x² + 3x ー 2
    で,y = 0 に対するxの値を求めることと同じ。
    グラフでは,この関数のグラフのx軸との交点のx座標を求めることと同じ。