Up 「式」とは?  


    数学の一つのまとまった領域は,一つの言語体系と見ることができます。
    この言語は,基本的に日常言語と同じです。日常言語をすごく形式的・論理的・単純にしたものと考えて下さい。


    この言語は,つぎの2つを要素にします:
    1. 「式」を生成する素材 (文字・記号)
    2. 「式」生成の規則(文法)


    文字・記号から,規則にしたがって,「式」がつくられます。

    「式」には「項」と「文」があります。
    それぞれ,日常言語の「語」ないし「文」に相当します。

      「項」の例
        2,2+3,x2
      「文」の例
        2=1+1,2=8,x2 > 2

    「式」に対して「項」と「文」を区別する言い回しとして,「対象式」と「関係式」を使うことにしましょう。

      項 → 「対象式」
      文 → 「関係式」

    ちなみに,「式」の意味を厳密に述べようとすれば,「形式言語理論」と呼ばれる理論を持ち出すことになります。