Up 「<桁数>の拡張」: f(x + y) = f(x) × f(y) 作成: 2011-04-16
更新: 2017-10-26


    関数f:x├─→ 10 (x∈ ) は,つぎの条件を満たす:
        f(x + y) = f(x) × f(y)
    実際,わたしたちは「桁数計算」でこれを常用しているわけである。

    ここで,この条件を逆用して「桁数」の拡張を考えることにする。
    すなわち,この条件を満たす関数 (ただし,恒等的に0でないもの) f: を,「10」の形に倣って,「a」と書く:
        f: x├─→ a
    ここで a は f(1) である:
        f(1) = a1 = a

    関数f: x├─→ a を,「指数関数」と呼ぶ。
    「指数」は,「桁数」を拡張した概念である。



    「f(x + y) = f(x) × f(y) で特徴づけられる関数」の言い方をするとき,+,× の組み合わせにより,つぎの4通りの「f(x ○y) = f(x) □ f(y) で特徴づけられる関数」が考えられてくる:
    1. 「f(x + y) = f(x) + f(y) で特徴づけられる関数」
    2. 「f(x + y) = f(x) × f(y) で特徴づけられる関数」
    3. 「f(x × y) = f(x) + f(y) で特徴づけられる関数」
    4. 「f(x × y) = f(x) × f(y) で特徴づけられる関数」

    Aは,線形関数である。
    Bは,指数関数である。
    Cは,対数関数である:x├─→ loga
        実際,loga(x × y) = logax + loga
    Dは,冪乗関数である:x├─→ x
        実際,(x × y)a = xa × ya