Up | 錐の体積の求め方 | 作成: 2024-11-19 更新: 2024-11-20 |
錐とは,平面上の図形 \( X \) の点全体と平面上にない1点 \( P \) が張る図形。 ( 「錐」とは ) そして,底から頂点までの距離を,「錐の高さ」と呼ぶ。 この錐の体積を求める方法は,
スライスした薄片の体積を足し合わせる」 \( n \) 枚の等しい厚さの薄片にスライスしたとする。 各薄片に,頂点から底に向かって,つぎのように名づける:
高さを \( h \) [単位長さ] とする。 錐の底の面積を \( S \) [単位面積 = 単位長さ \( {}^2 \) ] とし,\( X_i \) の面積を \( S_i \) [単位面積] とする。 \( X_i \) の \( X \) に対する相似比が \( i : n \) なので, \[ S_i = S \times \frac{ i^2 }{ n^2} \] スライスの数 \( n \) を大きくすると,\( Y_i \) は「柱」と見なせる。 その体積 \( V_i \) [単位体積 = 単位長さ \( {}^3 \) ] は, \[ V_i = S_i \times \frac{ h }{ n } = \bigl( S \times \frac{ i^2 }{ n^2} \bigr) \times \frac{ h }{ n } = S\ h\ \frac{ i^2 }{ n^3 } \] よって,錐の体積 \( V \) [単位体積] は, \[ V = \lim_{n \to \infty}\ \sum_{i=1}^n V_i \\ = \lim_{n \to \infty}\ \sum_{i=1}^n \bigl( S\ h\ \frac{ i^2 }{ n^3} \bigr) \\ = \lim_{n \to \infty}\ \frac{ S\ h }{ n^3}\ \sum_{i=1}^n i^2 \\ = S\ h\ \lim_{n \to \infty}\ \frac{ 1 }{ n^3}\ \bigl( \frac{ 1 }{ 6 }\ n\ ( n + 1)\ ( 2n + 1) \bigr) \\ = S\ h\ \lim_{n \to \infty}\ \bigl( \frac{ 1 }{ 3 }\ + \frac{ 1 }{ 2\ n}\ + \frac{ 1 }{ 6\ n^2} \bigr) \\ = \frac{ 1 }{ 3 }\ S\ h \] 学校数学では,これを「底面積 × 高さ ÷ 3」と教える。 ただし,×, ÷ ができるのは,数である。 上の計算式に出てくる文字がすべて数であることに,注意せよ:
量を表すときは,このように「数 [単位量]」の形にする。 そして量計算を,このように取り出した数の演算で計算するのである。 |