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合同と移動
「形が同じ」と言うときの裏には，「位置は違うけれども」があります。
これをひっくり返せば，
「形の判断の上で位置は無効」をもたらすものとしての「移動」
が暗黙に考えられていることになります。
「移動」は，「平行移動（ずらす）」，「回転移動（まわす）」，「対称移動（うらがえす）」の合成の形に分解されます。
２点Ａ，Ｂのうち，先ずＡの方を平行移動で重ねる
Ａを中心とする回転移動で，Ｂを重ねる
全体がぴったり重ならないときは，さらに直線ＡＢを対称軸とする対称移動を行う
念のため： 平行移動，回転移動，対称移動とは，つぎのような移動です：
実際のところ，平行移動，回転移動は対称移動の合成として実現できます。したがって，「合同」において「位置」を無効にしている移動は，対称移動の合成として実現される移動ということになります。
