Up 閉曲面を三角形複体に同相変換 (「三角形分割」) 作成: 2023-10-08
更新: 2023-10-08


    われわれの課題は,「閉曲面の分類」である。
    閉曲面を分類したくなるのは,つぎの二つの閉曲面──球面とトーラス──を見せられると,これを区別したい衝動が沸々と沸き上がるからである^^;

    では,どんなことばを用いて区別するか?
    トーラスには,球面には無い穴がある」?
    しかしこれには,「穴って何よ」が返ってくる。
    実際,問題は「穴」を特徴づけることばである。

    ここで,「穴」を特徴づけることばを「閉曲面上の周回のタイプ」とする。
    トーラスには,球面には無い周回のタイプを見て取れるからである:

    しかし,このタイプを述べる仕方──集合・構造のことばを用いて述べる仕方──が,定まらない。
    { 周回 } が無限集合になることも,これの一因。
    「周回のタイプに着目した閉曲面の特徴づけ」は雲を摑むような話になる。
    さて,どうするか?


    アイデアは「三角形分割」──閉曲面を三角形複体に変換:

    この変換の意図は,閉曲面上の経路を,三角形複体上の辺の組──「チェイン」──に変換することである。
    閉曲面上の周回は無限にあるが,<三角形の辺を伝って周回>──「サイクル」──なら有限である。
    そして有限なら,「虱潰し」の方法がとれる。
    「周回のタイプに着目した閉曲面の特徴づけ」は,もう雲を摑むような話でなくなる。


    上に示したトーラスの三角形分割は,つぎの手順で作成: