差 (記号「−」の文法)  


    数の和 (記号「+」の用い方) が,つぎのように定義されました:

    これに続いて,「差」(記号「ー」の用い方) を,つぎのように定義します:

      に対し, + ?? + となる数 ? を対象化し,これを「nm」と表現する。


    このように定めてよいのは,この2つの式を満たす「?」が同じになる場合ですが,つぎの理由により同じになります:

  • nm」は,存在しないこともあり得ます。──「対象化する」と「それが実際に存在する」は,別のことです。

      例: 自然数では,「2 − 3」(「3 とたして 2 になるもの」) は存在しません。しかし,「2 − 3」の対象化は,このことでは妨げられません。
      現に,「自然数では 2 − 3 は存在しない」の言いまわしに,「2 − 3」が対象化されています。
      ──「対象化する」と「それが実際に存在する」は,別のことです。