Up 正負の数,複素数まで拡げないと「数」は見えてこない 作成: 2007-05-01
更新: 2007-05-01


    「山とはどんなものか?」「町とはどんなものか?」「国とはどんなものか?」‥‥

    自分が棲んでいるところに留まって考えたことは,別の世界に出て行くことでたちまち壊れてしまいます。
    自分が棲んでいるところに留まるとは自足した状態ですから,そもそも「山とはどんなものか?」「町とはどんなものか?」「国とはどんなものか?」‥‥という問題を立てることもないわけです。

    自分が棲んでいるところから外に出ることで,自分が偏見の中に棲んでいたことが発見されます。
    この意味で,外に出ることが<解毒作用>になります。


    「数とはどんなものか?」を考えるのも,これと同じです。
    自然数や分数にとどまっていては,「数」は見えてきません。正負の数,複素数へと拡げる必要があります。

      ただし,いろいろな数にただ出会うというのはだめで,「数とはどんなものか?」の視点からそれらがきちんと扱われることがなければ,やはり「数」は見えてきません (「数とはどんなものか?」の意識そのものが起こりません)。