Up 3次元では回転・倍を「2量の比」として使えない 作成: 2007-10-22
更新: 2007-10-24


    数の意義は,「2量の比」を表現することです。
    「2量の比」の表現になることで,量の表現に使えます。
    ──すなわち,任意の量を,つぎの形で一意的に表せるようになります:

        「単位(と決めた量) の何倍」


    2次元実ベクトルは,「回転と倍」を数として,量になります。 ──「回転と倍」が「2量の比」の表現になります:

      2つの2次元ベクトル vw に対し,
      vw に移す「回転と倍」が一意的に決まる。

    そして,複素数がこのときの数です。( 複素数)


    3次元実ベクトルの場合,「回転」は「一つの有向直線を回転軸とする回転」ということになります。そしてこのときには,「回転・倍」は「2量の比」になりません。
    実際,2つの3次元ベクトル vw に対して,vw に移す「回転・倍」は一意的に決まりません。( 2つのベクトルに対し一方を他方に移す回転・倍)