Up | 四元数を「数」とする「量」 | 作成: 2007-10-22 更新: 2007-10-27 |
「2量の比」の表現である数は,量の表現に使えます。 すなわち,任意の量を,つぎの形で一意的に表せるようになります:
「単位(と決めた量) の何倍の形で任意の量が表現できる」は,つぎのように言い換えられます:
例えば,2次元実ベクトル空間は,複素数の倍作用に関して1次元です。 「量は,数の倍作用に関して1次元」には,つぎの重要な含意があります:
これは,つぎの解釈と通じています:
では,四元数 ( , +, × ) に対応する「量」──すなわち,( (, +), ×, (, +, ×) ) と同型な対象──は,どのようなものになるでしょう? つぎのように定義される ( (4, +), ×, (, +, × ) ) が,「量」(の一つ) になります: 四元数の + に4次元実ベクトルの + が確かに対応しています::
= f((w1 + w2) + (x1 + x2) i + (y1 + y2) j + (z1 + z2) k ) = (w1 + w2, x1 + x2, y1 + y2, z1 + z2 ) = (w1, x1, y1, z1) + (w2, x2, y2, z2) また,4次元実ベクトルに対する四元数の作用 × が,つぎのように定義されたことになります:
= f( f−1(w, x, y, z) × (W + Xi + Yj + Zk) ) = f( (w + xi + yj + zk) × (W + Xi + Yj + Zk) )
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