Up 小数の商,求商法 作成: 2012-02-13
更新: 2012-02-15


    任意の2つの小数に対し,商の式をつくることができる。
    一方,小数の商の式に対応する小数が存在するとは限らない。

    そこでいま,1.25 × 4.8 = 6 を転じた 6 ÷ 1.25 の式で,「小数のわり算」の推論を見ることにする。 これは,以下のようになる:


    小数の一般表現を用いるならば,つぎのようになる:
    そこで,つぎが「小数のわり算」のまとめ方になる:
    (M, m) ÷ (N, n) が小数として存在する条件は,文字列Mの右端に何個か0をつけた形の十進数 ( M × 10p ) が,自然数の中でNによって割り切れること。
    そしてこのとき,(M, m) ÷ (N, n) = ( (M × 10p) ÷ N, (m+p) ーn)


    さらに,0追加の過程を見直すことで,学校で指導されているつぎの「小数のわり算」に至る:

    1. 必要なら一方の小数の末尾に0を加えて,小数点以下の桁数を同じにする。
    2. 小数点を無視し,自然数の割り算をする。
    3. 割り切れないときは,被除数に0を加えていく。
    4. 加えた0の数が k のとき,求めた商の下位 k 桁を小数点以下の桁とする。

    例:6 ÷ 1.25
    1. 6.00 ÷ 1.25
    2. 600 ÷ 125 (割り切れない)
    3. 6000 ÷ 125 = 48 (被除数に 0 を1個加えたら,割り切れた)
    4. 6 ÷ 1.25 = 4.8 (48 の下位1(=被除数に加えた0の個数) 桁を小数点以下の桁とする)