Up 分散,標準偏差 作成: 2017-08-11
更新: 2017-08-11


    確率分布 P(X=n) に対し,これの「分散」──伝統的に V(X) と表記──を,つぎのように定義する:
        V(X) = Σ{ (n ー E(X))2 × P(n) }

     註: <2乗>は,「Σ{ (n ー E(X)) × P(n) } = 0」への対策。


     例. サイコロの<nの目が出る>にnを対応させた確率分布
       { P(X=n) | n=1, 2, ‥‥‥, 6 )
    の場合,「偏りのないサイコロ」では,
      P(1) = ‥‥‥ = P(6) = 1/6, E(X) = 3.5
    より,
      V(X) = (1ー3.5)2 × 1/6 + (2ー3.5)2 × 1/6 + ‥‥‥ +(6ー3.5)2 × 1/6
         =35/12
         ≒ 2.92


    確率分布 P(X=n) に対し,これの「標準偏差」──伝統的に σ(X) と表記──を,つぎのように定義する:
        σ(X) = √ V(X)(—————)


     例. 「偏りのないサイコロ」
           
    の場合 :
      σ(X) = √ V(X)(—————) = √ 2.92(—————) ≒ 1.71

    「3, 4 に偏りのあるサイコロ」
           
    の場合 :
      E(X) =1× 1/12 +2× 1/12 +3× 1/3
           +4× 1/3 +5× 1/12 +6× 1/12
         = 3.5
      V(X) = (1ー3.5)2 × 1/12 + (2ー3.5)2 × 1/12 + (3ー3.5)2 × 1/3
           + (4ー3.5)2 × 1/3 +(5ー3.5)2 × 1/12 +(6ー3.5)2 × 1/12
         ≒ 1.58
      σ(X) = √ V(X)(—————) = √ 1.58(—————) ≒ 1.27