Up 二項分布 作成: 2017-08-12
更新: 2017-08-14


    Ωが要素二つである場合を考える:
        Ω = { a,b }
    このとき,事象は φ, {a}, {b}, Ω の4つで,特に,
        {a}(———) = {b}
    いま,a,bを項とする長さNの順列全体の集合 ΩN を,新たに標本空間と考える。
    即ち,「N回の繰り返し試行」が,事象である。

    P( {a} ) = q とする。
    {b} は {a} の余事象なので,このとき P( {b} ) = 1ーq 。

      Ω, q の例:
        サイコロを振って,a = (1の目が出る),b= (1以外の目が出る)
        「偏りのないサイコロ」の場合,q= 1/6


    「確率変数」をつぎのように導入する:
      「aがk回起こる」 →「X=k」
     即ち,
      P(X=k) = (aをちょうどk個含む順列の数) / (順列すべての数)

    つぎが成り立つ:
        P(X=k) = NCk qk (1ーq)Nーk ( k= 0, 1, ‥‥‥, N )
    この確率分布を B(N, q) で表し,「二項分布」と呼ぶ。

      註 : 「B(N, q)」の「B」は,「二項分布 Binomial distribution」の「B」。