アフィン空間(E,D,)── 一般に,体K上のアフィン空間(E,D,K)(註1)──に対し,Eの要素(点)Xの表現の問題は,“原点”の身分で固定されたOEに対しX=O+xとなるxDの表現の問題──Dの要素の表現の問題──に還元されます。そしてDの要素xは,Dの固定された基底{u1,・・・・,un}に対し
x=u1×ξ1+ ・・・・ +un×ξn
となるKの要素(係数)の組(ξ1,・・・・,ξn)で表現されます。そこでEの要素の表現の問題は,原点OEとDの基底{u1,・・・・,un}を固定して,これに対してEの要素Xを
X=O+(u1×ξ1+ ・・・・ +un×ξn)
のように表わす,という形で解決されることになる(註2)。
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Eの要素の表現の枠となるOと{u1,・・・・,un}の組(O;u1,・・・・,un)は,そのままアフィン空間Eの枠(アフィン枠)と呼ばれる。また,各uiは点Ui=O+uiに表現されるから,(O;U1,・・・・,Un)を枠と定義することもできます。
(註1) 実数体上のアフィン空間としての実アフィン空間は,体K上のアフィン空間の概念に一般化されます。
(註2)ここでの点の表現は,生活実践では“位置の表現”です。
位置は,相対的位置のことです。
位置の絶対的表示は,位置の相対的表示のための一つの枠が固定され,恒常的に基準として用いられている場合です。
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