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アフィン写像のイメージ
アフィン写像では,直線が保存されます。
L
をアフィン空間(
E
,
D
,
K
)の中の直線として,
L
の上の一点
A
を固定します。
L
は或る
u
D
(“
L
の方向ベクトル”)に対し,ξが
K
全体を動くときの点
X
=
A
+
u
×
ξ
の全体と一致する:
F
をアフィン空間(
E
,
D
,
K
)からアフィン空間(
E'
,
D
',
K
)へのアフィン写像,
f
を
F
に随伴する線型写像とするとき,点
X
=
A
+
u
×
ξに対し,
F
(
X
)=
F
(
A
)
+
f
(
u
)
×
ξ
よって,
L
'={
F
(
A
)
+
f
(
u
)
×
ξ|ξ
K
}
が,
F
による
L
の像。そして
f
(
u
)≠0 ならば,
L'
は直線:
また,
f
(
u
)=0 のとき
L'
は点
F
(
A
)であり,
F
によって
L
が一点に“退化”していることになります。
式
F
(
X
)=
F
(
A
)
+
f
(
u
)
×
ξ はまた,方向ベクトル
u
の直線が
F
によって方向ベクトル
f
(
u
)の直線にうつることを示している (但し,
f
(
u
)≠0 の場合)。したがって特に,
F
が直線の平行関係を保存することが結論されます。
さらに,直線
L
が
F
によって直線
L
'にうつるとき,
L
上の異なる三点
A
,
B
,
C
に対し,
A
B
×
ξ=
A
C
F
(
A
)
F
(
B
)
×
ξ=
F
(
A
)
F
(
C
)
即ち,
A
B
:
A
C
=
F
(
A
)
F
(
B
):
F
(
A
)
F
(
C
)
となる
(註)
。
そこで以上の性質から,写像
F
は,
E
のアフィン枠(
O
;
U
1
,・・・・,
U
n
)を成す点
O
,
U
1
,・・・・,
U
n
(§3.3.4.1)がそれぞれどこにうつるかということで,捉えられるようになります。例えばn=2 の場合,
F
(
O
),
F
(
U
1
),
F
(
U
2
)の定位
から,
F
の表現(メッシュの写像として表わすことによる
F
の視覚化):
が引き出せる。
さらに,写像
F
のこの図表示からは,
F
の表現行列を直接得ることができます。また逆に,
F
の表現行列から
F
の図表示が直接得られます。 実際,(
E'
,
D
',
K
)に枠(
O'
;
V
1
,・・・・,
V
m
)をとるとき,枠(
O
;
U
1
,・・・・,
U
n
),(
O'
;
V
1
,・・・・,
V
m
)に対する
F
の表現行列
と
F
の図表示は,つぎのような具合に対応している(n=m=2 の場合):
O
(0,
0) ─→ (
κ
1
,
κ2
)
U
1
(1,
0) ─→ (
κ
1
+
α
11
,
α21 )
U
2
(0,
1) ─→ (
α21,
κ2
+
α22 )
即ち,軸
X
i上の目盛り1 の点がうつった先の点のj座標が,κ
j
+α
ij
ということです。
特に,
O'
として
F
(
O
)をとれば,
(註)
F
(
A
)
F
(
B
)
×
ξ=
f
(
A
B
)
×
ξ=
f
(
A
B
×
ξ)=
f
(
A
C
)=
F
(
A
)
F
(
C
)。