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アフィン写像の行列表現と， これを用いた計算

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　（E,D,K),（E',D',K）を同一係数体上のアフィン空間，F:E─→E'をアフィン写像，そしてf:D─→D'をFに随伴する線型写像とします。
　いま，アフィン空間（E,D,K),(E',D',K）のそれぞれに，枠（O;u1,････,um),（O';v1,････,vn）を導入します。
　Eの各点

X＝O₊(u1_×ξ1＋ ････ ＋um_×ξm)

に対し，

F(X)	＝F(O)+f(u1×ξ1＋ ････ ＋um×ξm) ＝F(O)+(f(u1)×ξ1＋ ････ ＋f(um)×ξm)

よってFは，F(O）とf(ui) (i＝1,････,m）で決まる。f(ui) (i＝1,････,m）をわたしたちは,“基底（u1,････,um),（v1,････,vn）に対するfの表現行列”で定めています。 したがってFは，

F(O)＝O'₊(v1_×κ1＋ ････ ＋vn_×κn)

であるκjの組（κ1,････,κm）とfの表現行列

の組で表現されます。いまこれを

のように書いておく。
　このときF(X)は，

＝O'+((v1×κ1＋ ････ ＋vn×κn) 　＋v1×(ξ1×α11＋ ････ ＋ξm×αm1) 　＋ ････ 　＋vn×(ξ1×α1n＋ ････ ＋ξm×αmn)) ＝O'+( 　　v1×(κ1＋ξ1×α11＋ ････ ＋ξm×αm1) 　＋ ････ 　＋vn×(κn＋ξ1×α1n＋ ････ ＋ξm×αmn))

そしてこの結果は，

（ξ1 ････ ξm）─→（1 ξ1 ････ ξm）

─→　A ＝

の読み換えをすることで，Xの座標を表わす行ベクトルに対する行列の作用の計算で得られる：

　つぎに，(E",D",K）をもう一つのアフィン空間として，Fとアフィン写像 G: E'─→E"の合成を考えよう。Gに随伴する線型写像をg:D'─→D"とします。
　アフィン空間（E",D",K）に，枠（O";w1,････,wp）を導入します。枠（O';v1,････,vn),（O";w1,････,wp）に対するＧの表現行列を

B ＝

とするとき，

Ｇ(F(O))	＝Ｇ(O'+(v1×κ1＋ ････ ＋vn×κn)) ＝Ｇ(O')+(g(v1)×κ1＋ ････ ＋g(vn)×κn) ＝O"+((w1×λ1＋ ････ ＋ｗp×λp) 　＋(w1×β11＋ ････ ＋ｗp×β1p)×κ1 　＋ ････ 　＋(w1×βn1＋ ････ ＋ｗp×βnp)×κn ＝O"+ ( 　　w1×(λ1＋κ1×β11＋ ････ ＋κn×βn1) 　＋ ････ 　＋wp×(λp＋κ1×β1p＋ ････ ＋κn×βnp))
g(f(ui))	＝　w1×(αi1×β11＋ ････ ＋αin×βn1) 　＋ ････ 　＋wp×(αi1×β1p＋ ････ ＋αin×βnp)

そこで変換の合成の表現行列を

C ＝

とおくと，

μk＝λk＋κ1×β1k＋ ････ ＋κn×βnk γik＝αi1×β1k＋ ････ ＋αin×βnk

（i＝1,････,m；k＝1,････,p）

そしてこの結果は，行列AとBの積をCとおいたときの結果と一致します。