\(x\in M\) における「方向ベクトル」を,\(x\) が現れる地図 \(\phi\) を任意に択り, つぎの \({\bf v}_{C,\phi}\) として定義した:
\[
C : [ -\epsilon, +\epsilon] \longrightarrow M \\
C( 0 ) = x \\
{\bf x} = {\phi}(x) \\
{\bf C} = {\phi} \circ C : [ -\epsilon, +\epsilon] \longrightarrow {\mathbb{R}}^n \\
{\bf v}_{C,\phi} = \lim_{{\Delta t} \to 0} \frac{ {\bf C}(\Delta t) - {\bf C}(0)}{\Delta t}
\]
ここで,\(C\) を<\(x\) を通る曲線全体>に亘らせたときの,\( {\bf v}_{C,\phi} \) 全体を考える。
これは,\( \mathbb{R}^n \) の部分ベクトル空間になる。
さらに,このベクトル空間は,\(C^r\) 級座標変換を以て,地図 \(\phi\) によらない。
そこでこれを \(T(x)\) で表し, 「\(M\) の \(x\) における接ベクトル空間」と呼ぶ。
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