Up 点ごとに地図を設ける 作成: 2018-02-06
更新: 2018-02-06


    リーマン多様体は,可微分多様体一般と何が違うのか。

    あるテクストは,計量がどうので,リーマン多様体を可微分多様体の特殊と位置づける。
    しかし,リーマン多様体を可微分多様体一般から分けるものは,「点ごとに地図を設ける」のただ一点である。

    なぜ点ごとに地図を立てるのかというと,空間の中の論だからである。
    空間の中だから,空間が見えないのである。
    空間を捉えようとする体勢は,手探りである。
    これが「点ごとに地図を設ける」の意味である。

    対して可微分多様体一般は,外から空間を観ずる(てい)の論である。
    空間が見えているから,機能的に地図を設ける。
    日常使っている地図帳の趣きになるわけである。