わたしが就職したときの金沢大学教育学部数学教室は,演習室が一つで,それは「製図室」であった。
けっこう広いスペースの部屋が,下図のような製図台 (ドラフター) で満杯になっていた:
そして,この製図台は,つぎの理由でじゃまものにされていく:
- これは本格的な製図のための器械であり,トラバース測量の結果を描くだけなら無くて済ませられる。
- 数学教室としては,この部屋が製図室であるよりは,一般演習室として活用できる方がよい。
(直接的な理由として,そのとき申請していた大学院修士課程数学教育専修新設の条件に,「演習室の備え」があった。)
- 「測量」が「コンピュータ」に変わる時勢。
こうして,製図台は空きスペースや廊下に出されることになり,製図は廊下で行われた。
そして,大学の移転のときに,製図台は廃棄処分となった。
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