Up コースの到達度目標 作成: 2008-06-21
更新: 2008-06-21


    コースの到達度目標を,つぎのものに定める:

      学生が,数学の授業の設計とパフォーマンスの方法論をもつ者になる。

    「数学の授業の設計とパフォーマンスができる者になる」ではない。
    実際,そのような者には,だれもなることができない。 ──ひとつひとつ授業を攻略していくしかない。

    「方法論をもつ」の意味は,「数学の授業の適切・的確な設計とパフォーマンスを指向する構えをとれる」である。
    適切・的確さを指向する構えをとったからといって,適切・的確を実現できるわけではない。 しかし,適切・的確を実現するためには,適切・的確さを指向する構えをとることが必要になる。


    理想としては,この到達度目標は学部学生のものとしたい。
    しかし,学部学生をここまで導くことは,まったく無理である。

    実際,数学の教育力を身につけることは,終生の仕事である。
    数学も教育も,果てしなく広くそして奥が深い。
    教員は,いつまでも「未熟な教員」であるしかない。


    「数学の授業の設計とパフォーマンスの方法論」は,つぎの2つを根幹とする:

    1. 「数学」に対する識見
    2. 「授業の論理的構成」の概念

    「数学の授業の設計とパフォーマンスの方法論」を到達度目標に措くということは,この2つの陶冶を学生の課題にするということである。