Up 年長教員は,研究授業で範を示すこと 作成: 2010-10-14
更新: 2010-10-14


    研究授業の一般参加者は,多くは,授業を勉強したいという思いで来ている。授業の新機軸を知りたいという思いが主なのではない。 拙い授業も,「拙い授業」を勉強する機会という意味で,研究授業として成り立つが,しかし併せて,「模範的」と言える授業を提示する研究授業も必要である。

    模範的な授業を提示できるのは,やはり熟練年長者である。 研究授業というと,若い者にやらせて,年長者は助言者のような形で引っ込むのがふつうとする雰囲気があるが,これは間違いである。

    授業レベルの低下が見られるところでは,必ず熟練年長者の早期引退がある。 熟練年長者が,若い者に対してすべき指導──模範的な授業の提示を身を以てすること──をやっていないのである。

    実際,模範的な授業を教えられなければ,模範的な授業を知らないままになる。
    模範的な授業を知らない者は,授業のレベルを落としていく。
    授業レベル降下は意識されないので,降下は全体的規模の悪循環になる。