Up <できる>を示唆してやる 作成: 2012-12-25
更新: 2012-12-25


    学校数学の活性化は,教員の活性化に尽きる。
    そして,学校数学において教員を活性化するとは,算数科・数学科への取り組みにおいて教員を活動的にするということである。

    教員を活動的にするために行うことは,何か?
    <できる>を示唆してやることである。

    算数科・数学科の授業をする教員は,自分の授業が算数科・数学科の授業であることを疑っていない。 彼らが授業の問題にしているものはただ一つ,授業の上手・下手である。 教員の思いは,「授業がうまくなりたい」である。 これに応えてやる。
    すなわち,いまの授業に合格点を与え,授業に対し自信をもたせる。
    そして,「いまの授業は,少し工夫すれば完璧な授業になる」と言ってやる。

    授業ができるようになる道は,長い修業道である。
    教員は,これを負える者ではない。
    よって,ほんとうのことは隠蔽して,教員が負担を感じずそして夢をもてるところの<できる>を言ってやるわけである。

    「授業がうまい・へた」は,自分の<できない>を合理化する心理/無意識が,「授業ができる・できない」の問題をズラしたものである。
    授業は「授業がうまい」で成るものではない。
    しかし,学校数学の肝要は,授業が成ることではない。
    学校数学の肝要は,自身が景気づくことである。
    そして,景気づけに最も功を奏する手法が,《授業は,「授業がうまい」で成る》を示唆し,「少し工夫」を言ってやることなのである。