Up 授業の定型 作成: 2014-01-22
更新: 2014-01-29


    「数学を養う」の授業は,体系の授業である。
    体系の授業の要諦は,「どこからスタートしてどこに至った」の明示である。 授業はこれを,「主題の提示」「既習の押さえ」「まとめ」「振り返り」「次時の内容の予告」で行う。
    一方,「算数の授業」ではこれは行われない。

    (1)「主題の提示」
    「数学を養う」では,授業の位置づけが「体系の中の位置づけ」の意味をもつ。
    この位置づけを,主題提示の板書のことばに表す。

    (2)「既習の押さえ」
    「必要装備を明示的に押さえる」の意味で,「既習の押さえ」をする。
    これは,数学の行為のうちの,「所与を明確にする」である。

    (3)「まとめ」
    まとめのことばは,「数学を養う」の授業全体で最も重要なものの一つである。
    授業が,体系構成の一環として何であったかを,このことばで定めることになるからである。
    主題の提示では,これから学ぶことを提示するわけであるから,内容的なことは述べられない。 内容を以て授業の意味を述べられるのが,この「まとめ」なのである。
    よくよく「まとめ」の重要性を吟味すること。

    (4)「振り返り」
    「数学を養う」の授業の内容は,体系である。 体系の授業では,「振り返り」は,必須項目になる。 過去に過去完了を加えるステージだからである。

    (5)「次時の内容の予告」
    体系の授業では,「次時の予告」は,必須項目になる。 現時点は,過去と未来に夾む形で表されるからである。