Up 基本型 (定石) が蔑ろにされる時流 作成: 2011-03-08
更新: 2011-03-08


    いまは,基本型 (定石) が行われない時代である。
    「個性」の称揚が,素人性 (「センス」) の称揚に転じ,経験値 (「スペシャル」) を低く見させる。
    教育も同様である。 本来「スペシャリティ」の上に可能となる「ジェネラリティ」が,教育の直接・短期養成課題にされる。

    数学教育も,この時流に乗っている。
    授業の基本型が実践されなくなって,久しい。

    授業の基本型が実践されなくなるとどうなるか?
    「余計・無駄が多く肝心なことをしない」がひどくなる。

    授業の基本型が実践されないのは,基本型が指導されなくなったためである。
    授業の基本型を蔑ろにしているのは,「怠慢」というよりも「主義」である。
    端的に,学校数学の主流の立場である<数学で>が,授業の基本型を蔑ろにするよう働きかける構造になっている。