Up <数学化>の多様と<計算>の多様 作成: 2011-03-04
更新: 2011-03-04


    算数・数学科でいう「生徒の多様な考え」は,何が多様なのか?
    生徒が個々に勝手を言ったら「多様」なのか?

    算数・数学科で「多様」を考えることになる場面は,つぎの2通りである:
     
    1. 数学化
    2. 数学の中の計算──論理計算 (推論)

     A. 数学化の多様性:
      例えば,「折り紙の形」の数学化は,つぎのように一通りでない:
      • 正方形・長方形・平行四辺形
      • 四角形・多角形
      • 単体複体 (頂点・辺・面で構成される形)
      • 線対称・点対称
      • 回転対称 (正三角形・円と同類の形)
      • 柱 (隣り合う2辺を,底と高さにする)
      • 錐 (周を底にし,内部の1点を頂点にする)

     B. 数学の中の計算の多様性:
      実際,数式の計算では式の変形が一通りでないことがふつうにあり,証明では証明の仕方が一通りでないことがふつうにある。


    そして A, B 以外の「生徒の多様な考え」は,算数・数学科が扱う「生徒の多様な考え」ではない。