Up 生徒を乗せる必要はない 作成: 2010-10-23
更新: 2011-03-09


    教育実習生の授業はやたらやかましい。
    無駄が多く,そして肝心なことをしない。
    授業は小道具満載で,それらは授業が終わった途端にただゴミの山になるものである。

    どうしてこうなるのか?
    実習生にはつぎの思いがある:
      生徒の顔がニコニコしていないのは,ダメ。
      生徒の目が活き活きと輝いていないのは,ダメ。
    ここには,「生徒の興味関心」の大きな思い違いがある。

    生徒の興味関心を引き起こすものは,学習主題がもっている力である。
    この力をそのまま用いることが,生徒の興味関心を引き起こすということである。
    主題の力をそのまま用いることが,教師のすることである。

    実習生は,「主題の力」を捉えられず,そしてそもそもこの概念をもっていないので,生徒の興味関心を惹くとはキャラクターの絵や実物を小道具に使ったりゲームをやったりすることだと思うのである。
    この思いは,今日,実習校でかえって強化される。
    現職教員といっても実習生と同じ教育観・授業観・価値観をもつ者が多くなっているということである。