教員養成課程学生や経験値の浅い現職教員は,指導法に対して「なぜこの指導法なのか?」という考え方ができない。
そして,授業の体裁づくりとして,授業に指導法を組み込むことをやる。
教育実習生の研究授業反省会では,「生徒からいろいろな考え方を引き出せることができてよかった」の評価が,よく出てくる。
なぜ「よかった」になるかというと,「よい授業は,生徒からいろいろな考え方を引き出す」を聞かされているからである。
そして,ここからさらに問わねばならない「生徒からいろいろな考え方を引き出すのは,何のためか?」に対しては,思考停止している。
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指導法は,もちろん,授業の装飾ではない。
指導法は,<わからせる>法である。
指導法は,<わからせる>を実現しようとするときの,必然である。
「なぜこの指導法なのか?」の答えは,「これを行うことが,<わからせる>になる」である。
実際,指導法の内容として挙げられている項目は,<わからせる>の分析から自ずと顕れるものである。
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