Up 一般能力陶冶が授業目標になる 作成: 2012-11-28
更新: 2012-11-28


    教育行政は,算数・数学科の目標を一般能力陶冶にする。
    「問題解決能力」「リテラシー」「コミュニケーション能力」「思考力・判断力・表現力」といった具合である。

    学校現場は,一般能力陶冶が行政から降ろされてきて,当惑する。
    しかし実は,学校現場/教員は,一般能力陶冶の目標を授かることで救われている。
    <教える>から逃げられるからである。
    「何でもあり」ができるからである。

    一般能力陶冶を授業目標に書く教員は,自己欺瞞を自身に許す者になる。
    《自分のことを棚に上げて,一般能力を子どもに求める》を自身に許す者になる。

    「問題解決能力」「リテラシー」「コミュニケーション能力」「思考力・判断力・表現力」は,「おまえはもっているか?」と問われたらだれでも「‥‥」となるものである。
    一般能力陶冶を授業目標に書く教員は,「自分に処方してみたらよかろう」と返される者である。

    教員は,慣れで,この自己欺瞞が見えないふうになっていく。
    心理の機微で,見ないようにすることが<無意識>になってしまうのである。